青木務エレキベース教室WEB支部

札幌のエレキベースプレイヤー・講師による、音楽視野を1mmずつ広げられる情報を発信するブログ。

ベースラインは「響き」で作ろう。

オリジナル曲のベースラインを作る。

セッションで、その瞬間瞬間でベースラインを構築していく。

 

この場面で大事にしたいことはなんでしょう?

決して理論に当てはまっている、当てはまっていない、ではありません。

もしくは名ベーシストが弾いた良いラインそっくりに弾くこと?

そうではありませんね。

 

大事なのはアンサンブルの中でその音がどのように響くか、です。

 

 

例えば〇M7の中で、必ずM7thの音を弾いとけば良いベースラインになるか?

例えば〇dimの中で、コードトーンだけを弾けば良いベースラインになるか?

例えば〇7が出てくれば、ファンキーなフレーズを弾けば良いベースラインになるか?

決してそうではないですね。

 

その場、その状況、その音楽の中で、その音がどんな響き方をし、どんな効果を得られるか。

これは会話の中でどんな言葉を使うのか、に似ています。

 

 

例えば物語の中で「愛してる」というセリフがあったとして。

そのセリフって状況によって意味合いって変わってきますよね?

 

恋人との運命の再開の場面で使えば美しいセリフになります。

しかし、いがみ合っている2人の会話の中で使えば皮肉やギャグになりますね。

仮に猟奇殺人者が収集した遺体に向かって放てば恐ろしくサイコな言葉になります。

 

狙ってその言葉を使う。音楽ではその音を使い、狙った効果が出せるのはグッドです。

しかし、とりあえず理論に当てはまっているから、コードトーンだからといって余計な音を追加する。その結果場にそぐわない音が出される。

こうなってしまっては、良いベースラインは作れなくなってしまいます。

 

 

自分の出す音によって、その場にどんな影響を与えられるのか。

それを意識してベースラインを構築していくと、理論ではなく響きでベースラインを作れるようになります。

その状況に見合った、必要な言葉を必要な瞬間に出す。

そうしたベーシストになりたいものですね。