譜面台の位置だけでライブは激変する!
ライブで譜面を使い演奏する方々、いらっしゃいますでしょうか?
例えばセッションライブやシンガーのサポートであったり、自身のバンドや弾き語り、もしかするとオープンマイクなどでも譜面を使うことがありますね。
「譜面を使い演奏する」ということは一般的な形態として、当たり前に行われています。
ではここで質問です。
譜面を使う際、譜面台の位置まで気にしている方はいますか?
もしも普段から譜面を使っており、かつ頭の中が「????」でいっぱいの方がいたら。
それは非常に、惜しい!
ダメだ、とかじゃなく、惜しい! もったいない!
そんなあなたは、是非この一言だけ学んでいってください!
譜面台の位置だけでライブは激変する!
これは考え自体は些細なことではありますが、実際にステージに与える効果は絶大です。
どういうことなんだろう? そう思った方は是非この記事をご覧になっていてください!
自分の姿を客観視してみよう
まず譜面台の位置を気にしたい理由の基本がこの2つ。
- 見ている人に楽しんでもらうため。
- 自分の見栄えのため。
どういうことなのか。まずはこちらの画像をご覧ください。
凄く残念! もったいない!
せっかく顔を渋くさせてハイフレットでキメまくっているのに……。
ベーシストやギタリストなどにとって特に肝心な左手と右手、さらには楽器本体まで、しっかり隠れてみることができません。
そう、譜面台の位置によって、見る人の目から自分の姿が隠れてしまうのです!
こうして自分の姿が隠れてしまう条件は以下。
- 譜面台が自分の正面にある。
- 譜面台の身長が高い。
- 自分と譜面台との距離が近い。
この3つです。画像を観直していただくと、これらを満たしていることが分かるでしょう。
ミュージシャンは演奏するステージは、十中八九多少なりとも客席より高い位置にあります。
さらにお客さんが座っている場合もありますね。
そうなると、見ている人の目には、あなたの姿は上の画像のように映ってしまいます。
さて、ここでこの項目の冒頭に記した、譜面台の位置を気にする理由を思い出してみましょう。
そして想像してみてください。
客席にはあなたのファンがいて、あなたのカッコいい姿を生で楽しんで、その眼に焼き付けたい。
そして頑張って早めに会場に到着し、最前列、あなたの目の前の席を確保した。
そしていざ本番が始まる! 今日はどんな姿が観られるのかワクワクドキドキ!!
そんな折に、目に映るあなたの姿が画像のような姿だったら……?
そう、観ている人が楽しめなくなってしまうのです。
もちろん音楽は見た目や見栄えだけではないです。
ただライブの醍醐味の一つに、目の前で動いているミュージシャンの姿を楽しめることがあります。これは結構な割合を占めていると思います。
姿が隠れるということは、その楽しみを奪ってしまうということ。
譜面台の位置一つで、見に来てくれたお客さんの楽しみをもしかしたら半減させてしまうことになるのかもしれません。
譜面台の位置はどうするのがよい?
「なんだよ脅しやがって! 分かったよ、そしたらどうすりゃええんだよ!」
そう思うのも当然。
ではどうすればよいのか。ちゃんと答えは用意してあります。
こちらをご覧ください!
単純な話、譜面台の背を低くするだけで大体の問題は解消されますね!
これでええ顔も、右手左手も、楽器本体も全て見えます。
見比べて、どちらがお客さんにとって良いか、自分の見栄えがよくなるのか。
一目瞭然ですね!
より細部に気を配る
さて、これで顔、手、楽器などはお客さんから見えるようになりました。
もちろんこれだけでも十分だとは思いますが、せっかくですしより細部に気を配ってみましょう!
見栄えのことや演奏のことを考えた際に、さらに詰められるのはこの2点。
- 衣装も全部見せたい。
- 譜面、ネック、ステージ全体を見渡したいが、目線を動かすロスを最小にしたい。
1点目の衣装については、せっかく働いて買って、この日何着ようかなと考え抜いてきた姿は全部見てもらいたいものですよね。
そして2点目はどのパートもそうですが、ベーシストは特に気にしたい点ですよね。
そんな時にはこちら!
譜面台の位置を斜めにしましょう!
これなら頑張って用意した衣装も全て見えます。
さらに自分の立ち位置がステージ下手(客席から見て左側)であれば、ネック側に配置させることにより、ネック、ドラムの姿、ステージ全体を見渡すことができるのです!
無論ドラムの位置や立ち位置は場合によって異なりますので、自分が優先したい点を明らかにしたうえで位置を決めてあげましょう。
ちなみに、斜めであれば譜面台の高さを上げても、正面に配置することに比べて被害は少なくなります。
やはり演奏の内容が大切なので、目が悪い、譜面が細かい、初見で見なくてはならない等事情がある際は譜面台は高くし、しかし斜めに配置する等バランスを取ってあげましょう。
どの楽器でも配置を考えてみよう
僕の解説なのでどうしれもエレキベースにはなってしまいますが、上記の点はどの楽器の方も気にしたい点なのです。
例えば以下はいかがでしょう?
あぁ~、もったいないですね!
コントラバスならまだわかりますが、エレキギターは小さいので、角度によっては楽器のボディ全体が隠れてしまいますね。
当然といいますか、やはりこっちのが見やすいですね。
他にも管楽器、弦楽器、鍵盤奏者からボーカルの方まで、ステージに上がる人間は全員譜面台の位置を気にすべきでしょう。
譜面台の位置だけでライブが激変する
さて、ここまで譜面台の位置でお客さんの楽しみを減らさないことと、自分の見栄えをちゃんとさせることを説明してきました。
ではこれによってライブの何が変わるのでしょうか?
ライブの印象が変わる
想像してみてください。
例えばステージに立った6人のメンバー。
その正面には高い高い譜面台と譜面。
全員がそれをじーっと見ながら演奏している。
バララララっとソロを取っているものの、肝心の手や指が見えない。
「譜面見てやってますよ感」が全面的に出ているステージ。
次に、同じく6人のメンバーと譜面台。
違うのは、譜面台の位置。前項目のように低く、斜めに配置しています。
当然楽器や手先などはしっかり見えるのでビジュアル的にも楽しめます。
そして「譜面見てやってますよ感」がそれほど感じられないステージ。
仮に出ている音が全て同じだったとしても、「楽しかった! ライブ見た実感がある!」と感じられるのは、間違いなく後者だと思います。
そして「また見たいな」と強く思わせるのも後者でしょう。
また背の高い譜面台がステージ上に乱雑に置かれている状態って、すごくごちゃごちゃして見えるんですよね。
位置や高さを気にすることで、ステージはすっきりキレイに、まとまったものに見えます。
譜面台の位置がその場にもたらす効果はこれほど大きいのです。
「いや、音同じならええやん。ミュージシャンは演奏やん」
と思った方はいますでしょうか?
この考え方は間違いではないけど合ってもいない、まだ自分本位の考えだと思います。
僕の考えではありますが、あくまでライブは見てくれる人がいてこそです。
もし一つの工夫でよりお客さんが楽しんでくれるとしたら、それを採用しない手はないでしょう。
それに、こういう意識は確実に音にも影響してくると思いますしね。
SNSでのプロモーションに影響する
そしてもたらす効果の中でも大きいのがこれ。
上にも書いたように、ステージは大体客席より高く、またお客さんが座っている場合も考えられます。
その状態で、写真OKなライブであれば写真を撮ってもらい、それがSNSにあげられることもあるでしょう。
もしくはスタッフや、店のオーナーに撮ってもらうこともあるかもしれません。
さてあなたがSNSを巡っている最中にこんな写真があったとします。
「演者全員の目の前に譜面台がガッツリ置かれ、下からのアングルなので衣装も楽器も手先も何も見えないライブ中の写真」
恐らくですが、興味を持たずそのまま流してしまうのではないかと思います。
少なくとも「面白そう、観てみたい!」という感情は湧かないでしょう。
別に奇抜な格好をしたり数十万円かけた衣装やステージの写真でも興味を持ってくれないことはあります。それは仕方ないです。
しかし、本来興味を持ってくれたかもしれないのに、譜面台の位置という些細な問題でそのチャンスを失ってしまうとしたら、あまりにももったいない!
先にも書いたように、一つの工夫で改善できる点があるならば、すぐにそれを取り入れるべきでしょう。
まとめ
以上の項目で解説した点をすべて含めて、ライブは譜面台の位置一つでいい意味でも悪い意味でも変わります。
次回から譜面台を使う際はこんな風に意識してみてはいかがでしょう?
- 譜面台を自分の斜め、特にステージ内側に配置する。
- 譜面台の身長を低くする。
- 譜面台を自分に近づけすぎない。
もちろんステージの広さやメンバーの数等環境からの理由や、視力等の理由から常にこれを守り続けることができない場合もあります。
そういった場合を除けば、やはり譜面台の位置にまで気を付けてあげると、ステージやライブ、ひいてはプロモーションにまでプラスに影響してくるのです。
もしも今まで気にしていなかったという方がいれば、是非これを機に考えてみてください!