ミュージシャンにも適性診断は必要。
中学や高校に進学する時期や、大学3,4年生の就活時期に自分の性格を統計から割り出し適性を診断する適性診断、職業診断を受けた方は多いと思います。
営業タイプ、事務タイプなどどういった役職が向いているのか。またサラリーマンタイプ、サービス業タイプ、起業家タイプ、職人タイプなど、どういった働き方が合っているのか、など診断されますね。
少し変わってたりトんでる方は"芸術家タイプ"なんて区分けされたりもします笑
ではミュージシャンを志した場合は、目指す方向は「音楽を生業にする人間」と決まっているから適性診断は必要ない、ということになるでしょうか?
音楽をする人間ということで、とりあえず目の前にぶら下がった音楽の機会にさえ食いつけばよいか? 何でもやればやるだけよいのか?
もしくは日本中、いや世界中を飛び回る生活をするのが絶対的な正解なのか?
これまでも、これからの時代も、僕は決してそうではないと思います。
ミュージシャンにも色々なタイプの人間がいる
当然のことながらミュージシャンも人間です。全員が同じ性格であるはずもなく、その中には色々なタイプの人間がいます。
性格でいうなら明るい、暗い、純粋、豪快、小心者、卑怯、天邪鬼、天真爛漫等々。
当たり前ですが性格も価値観も十人十色。全員違いますね。
ということは、音楽を扱う界隈にいても各々思考や志向は全く違います。
例えば
- とにかく色々な場所に赴きたい人
- 一つのことをやり続けるのではなく色々なことをやりたい人
- とにかく大勢の人と多くのプロジェクトをやりたい人
- 休みなんていらねえ、毎日動き続けるぞという人
- 生活なんて不規則、夜型でなんぼだという人
反対の例を出せば
- 日本中や世界中を飛び回ることには興味のない人
- 一つのことだけやり続けたい人
- 少数精鋭のチームで動きたい人
- しっかり週1,2回の休みを欲する人
- しっかり朝起きて夜寝る生活を送りたい人
当たり前に色々なタイプの人がいます。
地元だけで活動したいけどとにかく多くの人と多くのプロジェクトを動かしたい人もいるかも。
絶対週2の休みは欲しいけどその代わり稼働日は馬車馬のように働くぞという人もいるかもしれませんね。
働き方に関する考え方は千差万別です。サラリーマンでもフリーランスでも自分の理想とする働き方はあるはずです。
まず前提としたいのは、ミュージシャンの活動の仕方は必ずしも一つではないということ。
様々な志向の人間がいて、たまたまその職業が音楽に携わっているだけなのです。
自分の性格を知って、認めよう
では改めて、自分の性格とは何かを知りましょう。
例えば↑の5つの項目で僕を現すとこのようになります。
- 日本中や世界中を飛び回ることには興味のない人
- 一つのことをやり続けるのではなく色々なことをやりたい人
- とにかく大勢の人と多くのプロジェクトをやりたい人
- しっかり週1,2回の休みを欲する人
- しっかり朝起きて夜寝る生活を送りたい人
どうやら僕は「一つの地に留まり、その地域にいる人たちと色々な活動をしたりプロジェクトを行いたい。その上で安定した生活を送りたい」という志向のようです。
となると
×全国各地を巡るツアーを組むような固定のバンドを作って年中ツアーをして生活する、深夜まで営業するハコバンで演奏する。
〇多くの人と色々な企画や演奏の機会を作ったり、ライブやレッスン等一般的な時間帯で活動し、生活の基盤を作った上でやりたいことをやる。
といったところでしょうか。
ちなみに「大勢の人」とは何もミュージシャンだけではなく、観に来ていただける方々や、他業種の方のことも含まれています。
うん、なーんか芸術家肌っぽくないし、ミュージシャンっぽい危険な香りもしない結果ですね笑 しかしどうやら僕はそういう性格なようです。
僕は診断のプロではないですし、項目だって少ないのでまだ浅めの分析だとは思いますが、とりあえずこういう結果が出たと。
して、僕はこの結果が悪いことだとは全く思いません。
むしろ、自分のやりたいことや向いてること、生き方や在り方が明確になったと感じています。
まずは自分の性格を知って、その結果を認めることこそが「ミュージシャンとして活動する」ことの第一歩だと思います。
自分のやりたいことを知ろう
音楽活動を行う上で一番大事なのは、自分は何がしたいのかですね。
音楽=表現なので、これだけはブレてはいけません。
「え? じゃあ性格診断何だったの!? 無駄やん!」
と思った方もいると思いますが、むしろ逆。
やりたいことを知ることで、自分の活動と性格を擦り合わせた「答え」を導くことができます。
例えば僕の「多くの人と色々な企画や演奏の機会を作ったり、ライブやレッスン等一般的な時間帯で活動し、生活の基盤を作った上でやりたいことをやる」という性格であるとしましょう。
もしこれで作曲・編曲等制作の仕事がしたいとしたら? 全く問題なく行えますよね。
じゃあリーダーバンドを作りたいとしたら? むしろ多くの人と音楽をやりたいのならば全く問題なし。いくつもプロジェクトを作ればよいですね。
エンジニア志望ならば多くの人の作品に関わるようにして、その上でその人たちと企画を作る等すれば良し。
そして活動の時間帯や自分の料金を自分で決める。これだけで臨む生活を行うことは簡単だと思います。
自分の性格によって活動が縛られることは、実は一切ないのです。
性格に合わないことがしたいとはそもそも考えもしないからですね。
仮に「俺は一つの街で自分の音楽を作っていきたいなー」というタイプの人が、世界を飛び回るバンドを作ることを志さなければいけないわけはないですし、無理して色々なことをやっているなら、自分の環境を見直すべきだとも思います。
反対に「俺は絶対世界中のスターと共演するんだ!」というタイプの人が、とりあえずカラオケの音源を作る仕事を貰ったからなんとなく制作やってます、というならさっさと日本から飛び出すべきですね笑
無論カラオケ音源制作の仕事は立派な仕事ですし、これを突き詰めたい人もいるでしょう。
一言で言えば「自分のやりたいことをやるべき」ということです。
まとめ
ミュージシャンとして活動しているけど何か無理している。
もしくはこれからミュージシャンとして活動したい。
そんな方々は、まずは自分がどんな性格でどんなタイプで、何をやりたいかを確立するべきでしょう。
その上で、自分がやりたいことかつ向いてることで生活していくためにはどんなコミュニティに属すればいいのか、どんな技術を磨けばいいのか、何をすればビジネスになるかを考えると、自ずと活動内容や方向性は見えてきます。
また、音楽を職業にするのではなく「俺は普通に昼の仕事して安定した収入源を作った上で、自分の時間で音楽をする」という絶対的なスタンスをもって、自分やりたい音楽を突き詰める、やりたい活動することは尊敬に値します。
プロだとかアマチュアだとか、そんな括りは必要ないのです。
「複業」が当たり前になっている昨今、音楽一本でやっていくことが絶対的な正解でもない、ということも頭の隅に置いておくのもいいですね。
もちろん年月を重ねるうちに野望や考えは変わってきます。それならその時にまた一から考えるといいと思います。
自分の心に嘘をつかずにいることが、結果的にいい生活を送ることに繋がるでしょう。
最終更新日:2019/01/17