【基礎練習】1F1Fは究極のフォーム形成練習
ベースを始めて間もない頃や、数年経って自分の基礎を見直したい時などに、市販されている教則本を買う方は多いと思います。
そして恐らく譜例の1,2個目など、教則本の最初期に現れる練習が「1フレット1フィンガー(1F1F)」ですね。
これは、例えば4弦の5,6,7,8フレットをそれぞれ人、中、薬、小指で押さえて4分、8分音符で弾いていく。それを4弦から1弦まで順に続ける基礎練習です。
これ自体はすごくいい練習方法なのですが、たまに「指を開くようにする練習」と誤解されてしまうことがあるようです。すると途端に意味のない練習になってしまいます。
ではこれは何の練習なのかというと、「4本の指を独立して動かす練習」であり、最も重要なのは「理想的なフォームを形成していくための練習」だと僕は考えます。
では何を意識すればこの練習の効果を得られるか。それは「左手人差し指をキープすること」です。
ベースは左手の力が要求される楽器なので、最初はどうしても必要以上に力が入り過ぎてしまいます。
例えば5~8フレットを押さえるとして、5Fを人差し指、6Fを中指で押さえ、7Fを薬指で押さえたあたりから、これまで押さえていた人差し指、中指が浮いてしまい薬指だけの押弦になってしまう。8Fなんかは小指だけの押弦になり、結果指がプルプルプルプル……ありがちです笑
この状態って、ペットボトルを親指と小指だけで持って水を飲むこと、スマホを親指と小指だけで扱うようなことと同じ状態なのです。
「そんなんじゃ使えるもんも使えねーよ!」という声が飛んできそうですが、その通り! これではベースも扱い難いのです!
よく指のバタつきで悩む方がいますが、十中八九人差し指のキープ不足が原因です。
そこで1F1Fの練習をする際は、既に弾き終えた、押弦する指以外の指たちも弦の上にキープしてみましょう。
最重要は、最初に押弦する人差し指です。人差し指をキープすることにより、ネックを親指、人差し指で支えることができ、他の指は圧倒的に動かしやすくなります。
しっかりと人、中、薬指とキープしたまま小指で押弦したフォームを鏡で見てみましょう。そこには理想的なフォームでベースを構えているベーシストの姿があることでしょう。