青木務エレキベース教室WEB支部

札幌のエレキベースプレイヤー・講師による、音楽視野を1mmずつ広げられる情報を発信するブログ。

「良いフォーム」こそがベース上達㊙テクニック。

 

昨日の記事では良いピッキングフォームの要素を解説しました。そして、実はそれが一番の上達の秘訣であると書きました。

まず結論として、ベースの上達の秘訣は「良いフォームで練習をすること」です!

そしてどの分野においてもこれは言えると思います。

 

僕がよく生徒に話す内容なのですが、例えば100m走の記録を伸ばしたいというランナーがいたとします。

そのランナーが走ってみたところ、つま先は左右に開き、膝は伸び切り、腕を上にあげ、ヘドバンしながら走っていたらどうでしょうか?

じゃあタイムを伸ばすためには足の筋力がどう、体脂肪がどう、という話にはならず、陸上に関わっていない人でも十人中十人フォームのことを指摘すると思います。

 

そしてこのランナーがおかしなフォームのまま10年間走り続けたらどうなるでしょうか?

恐らくタイムは誤差の範囲で変わるだけで、一向に速くなることはない。もしくは非常に微々たる伸びしか見せないと思います。

それよりも良いフォームで1週間走った方が圧倒的に成果は出ることでしょう。

 

例は極端ですが、「フォームが大事」という意識は誰しもが持っているはずです。

これをベースに置き換えると、やはりフィンガリング、ピッキング共に良いフォーム、さらに掘り下げると「良い音が出るフォーム」で練習することが上達の秘訣であると考えます。

もちろん人の身体は千差万別、まったく同じ人間はいませんので、例えば親指と人差し指の角度は何度で~、薬指と小指の間は何mmで~、という「正しい基準」は存在しません。あくまで良いフォームを構成する要素があるのみです。

 

野球でもバットを速く振り球を遠くへ飛ばせるバッティングを実現させる要素。サッカーでもボールを強く遠くへ飛ばすキックを実現させる要素。様々なスポーツにも目的を実現させるためのフォームの要素があり、芸術でありながら楽器を扱うというフィジカル面が必要な音楽においても、楽器を上手く扱うための要素が存在します。

 

また世の中には一風変わったフォームで見事な演奏をするミュージシャンもいます。そういった人々は出したい音、表現したい音楽のためにそのフォームを選択していると考えるとよいでしょう。

フォームについてあまり気にしていないかもな~、と心当たりのある方、是非一度見直しを図ってみてはいかがでしょう。