【画像動画解説付】キレイな左手を手に入れる! フィンガリング基礎フレーズ
キレイな左手って、キレイですよね……。
突然すみません。言葉が足りな過ぎました。
ベーシストのネックに寄り添う左手ってすごくキレイですよね。
ベースに興味を持ち始めた方々が否応なしに注目してしまう、指板上を滑らかに這う4本の指……。
エロスを感じてしまう硬質かつ脈を打ち続ける手の甲……。
こうなると、みな思うのではないでしょうか?
「あのキレイな左手を手に入れたい!」
決して左手を持ち帰るとか物理的な意味ではなく。
自分も流れるような麗しいフィンガリングでベースをすらすらを弾きたい、と。
結論から言います。
あのキレイな左手、みんな手に入れられます!
そのためには、意識することが数点。そしてそれを踏まえて1つの基礎フレーズを行い、フォームを整えること。
これが大切です。
さあ、この記事で理想のキレイな左手を手に入れてしまいましょう!
キレイな左手を作るポイント
まずはキレイな左手を見てみましょう!
自画自賛しますが、うむ、キレイですね笑
ポイントは3点。
- 4本の指を立たせ、上を向き指板上にキープされている状態。
- 手の甲を正面から見ることのできる手首の角度。
- 脇を締めず、自然に開けている状態。
最重要はポイント1!
指が指板上にキープされている状態=指が浮いていない(バタついていない)状態。
まずはこれを大前提としましょう。
ポイントを抑えないとどうなる?
ポイント2,3については身体操作の面をあるのでなかなか難しいです。
では仮に4本の指をキープできていたとしても、ポイント2,3を抑えられていない場合どうなるのか。見てみましょう!
上がポイント2の逆。手首が奥に引っ込み、手の甲が下を向いてしまってる状態。
これでは左手を動かすこともままならず、また3、4弦まで指を運びにくくなってしまいます。
これは手首を前を出すことに違和感を感じる人が、手首の楽さを求めるあまりこの状態になってしまうことが多いので要注意です!
下がポイント3の逆。脇が閉じ切ってしまっている状態。
この状態だと、よほど前腕が長くない限り1フレット付近届きませんね笑
腕を伸ばすことに疲れてしまう人が、腕の楽さを求めるあまりこの状態になります。
これだと結果的に肘の角度、手首の角度に変な癖がついてしまい、やはりフィンガリングを行いにくくなります。
また画像の例だと親指がネックの裏から飛び出してしまっているのも特徴ですね。
そしてこうした良くないフォームでベースを弾くことによって怪我の危険性が上昇します。
怪我をしてしまうと単純にベースを弾くのに支障も出ますし、今後怪我をしやすくなる、クセになってしまうので気を付けましょう。
キレイなフォームの感覚としては
①自分から腕が伸び→ネックを掴む
というより
②ネックを掴む→腕全体の力を抜く。
という感覚。
懸垂をするように、指が弦に掴まっている状態をイメージしてみてください。
キレイな左手を別の角度から見てみよう
キレイな左手を作る大きな3つのポイントは上に記した通りです。
そして、さらに細かい点がいくつか!
それを解説するために、普段なかなか見ることのできない、別角度からの左手を見てみましょう。
上から順に
- 後ろからの角度
- 親指側からの角度
- 目線からの角度
注目したいのは2点!
親指の位置と手の中に空間を作ることです。
親指の位置
ネックの裏側のちょうど真ん中に線が走っているので分かりやすいですね。
真ん中よりも下に、かつ外側に向ける。ここがポイントですね!
親指の位置について悩んでいる人は、ピアノを弾く指やPCのキーボードをタイピングする指を想像してみるとよいでしょう。
どちらの場合も親指を外側に向けて各指を動かしますよね?
それをベースにも流用すればよいのです!
手の中の空間
手の中に空間を作る。
反対に言えば、ネックに母指球や第三関節(こぶしの裏側)をくっつけない、ということです。
これらをくっつけてしまうとどうしてもスムーズに左手を動かすことができない、ひいてはキレイな左手を作ることができなくなります。
力を込め過ぎず、ふわっとネックを支えてあげることを意識してみましょう!
ちなみに「ポイントを抑えないとどうなる?」の項目で触れたフォームの場合、この手の中の空間を作れていない状態ということになります。
基礎フレーズを弾いてみよう
以上のポイントを抑えることはできたでしょうか?
もしそのポイントを抑えた状態で鏡を見てみると、既にベーシストらしい左手が出来上がっていると思います!
ではいざ実践! ポイントを抑えた上で基礎フレーズを弾いてみましょう!
デモ動画と譜面は以下。
「1フレット1フィンガー」と呼ばれる、1つのフレットに対し1つの指を当てはめて弾く、というベースの奏法の一種であり、基礎練習の鉄板です。
今回の例では7~10フレットを人差し指から小指まで順番に、それを4弦から1弦まで上昇し続け、その後は来た道を下降していきます。
最初は速さは不要! 自分がじっくり丁寧にできるテンポでやってみましょう!
さて、このフレーズを弾く際にまずは目的をハッキリさせましょう。
- 4本の指を独立して動かせるようにすること。
- フォームを整えること=キレイな左手を作ること。
決して指を開くようにする練習、速く弾きまくる練習というわけではないのでお間違いなきよう。
その上でこのフレーズを弾く、ひいては目的を達成するためのポイントは何か?
- 人差し指を始め、押弦した指をキープすること。
- 下降する際は、離した指は離しっぱなしではなく、次の弦へのセッティングを意識すること。
この2つを意識することにより、独立する指とキレイな左手を作ることが可能です!
小指だけでベースを支えるってどういうこと?
注意するべきはこんな状態になること。
薬指や小指で押弦する際に、今まで押弦していた指を離してしまうことです。
この状態、ベースを初めたての頃にありがちです。
利き手ではない手の小指は、両手の中で最も力の入れにくい、弱い指。
そのため力が入りすぎてしまうので仕方ない……のですが! これってつまりこういうことなんです。
親指と小指だけでペットボトルを持っている状態です。
これではまともに水を飲むことも難しいですよね。
ペットボトルを持って水を飲む際は、しっかり5本の指を使うはずです。
ベースも同じで、小指で押弦する際は全ての指で以てネックを支えてあげましょう!
【応用】色々なテンポや音符で弾いてみる
この基礎フレーズを行う際はメトロノームやドラムマシンを用いて行うことをおススメします!
そして自分が丁寧に行えるテンポで余裕が出てきたら、フレットを変えてみる、テンポを変えてみる、4分、8分、16分音符で弾き分ける等一つのフレーズにも工夫を凝らしてみましょう!
まずはチャレンジ感覚! そうすることでモチベーションを保つことができ、かつ音楽的な練習に繋がっていきます!
まとめ
キレイな左手を作る(=良いフォームを作る)のに必要なポイント。まずはこれを意識してネックを掴み、自分の左手を鏡で見てみましょう。
そこでキレイな左手を作ることができていれば、既に8割完成していると言っても過言ではないです!
その上で基礎フレーズを練習してみて、そこでもキレイなフォームで弾けていれば完璧!
理論上どんなフレーズを弾くときでもキレイなフォームで弾くことができるのです。
地味な練習なので、まずは5~10分でもよいので短時間だけ集中して練習し、その後は身体に馴染ませるために例えばyoutubeを見ながらや、ラジオを聴きながら等ながらで反復練習を行うのもよいでしょう。
実はこれこそが憧れのベーシストに近づく、憧れの演奏をするための最大の近道! 是非記事に載っているポイントを抑えてキレイな左手を作ってみましょう!
ご一読いただきありがとうございました。