青木務エレキベース教室WEB支部

札幌のエレキベースプレイヤー・講師による、音楽視野を1mmずつ広げられる情報を発信するブログ。

若い人間ほど自分の音楽観を発信してほしい。

f:id:t-aoki-ebp:20190116160809p:plain

 

「俺は音楽についてこう思う」

「私は楽器についてこう考えてる」

「僕はミュージシャンっていうのはこういうものだと思う」

 

十人十色という言葉の通り、人は10人いたら10人が別々の考えや価値観を持っています。

似ている価値観の人はいれど、完全に全ての考えが同じ人はいないですよね。

 

そして現代社会、1億総クリエイター社会と呼ばれる昨今。

SNSで音楽観について発信している方は多いですね。

ミュージシャンとはこういうものだ。

音楽でお金を貰うとはこういうことだ。

アンサンブルとはこういうものだ。

自分と違う考えを見ると、新たな情報が自分の中にインプットされます。

 

そんな時代に、多くの世代、多くの者が求めている情報。

それは、「10代~20代前半の人の持つ音楽観」です。

 

何故求められているのか。

人類を始めとした生物としての種や、その人類が生み出した文明や電子機器等は、例外なく新しいものが最新。進化している状態ですよね。

人類で言えば身長も高くなり、寿命も延び、知能も発達しています。

そして知能の発達した者が生み出したモノで溢れている社会に生まれ育つ子供は、より高度な情報を初めから身に着ける、身に宿すことができる。そして種としてさらに進化した社会を創りあげる。

大げさに言えば、世代ごとに新人類が誕生している状態です。

固い話ですが、ここまではよく言われていることですね。

 

ではその新人類がyoutubeSNSを駆使して手に入れた、最新の音楽観。

これって、上の世代の人間では手にし難い、全く新しい最新の情報ではないでしょうか?

そして最新の情報って、非常に価値があるものなのです。

 

もちろん歴史的な知識だったり、リズムやアンサンブルの感覚、音楽の奥の部分は年齢とキャリアを重ねたベテランの方がより深い意見を持っています。これは間違いありません。

その知識や意見、見解は重視すべきですし、どんどん吸収すべきだと思います。

重要なのはその先。

さらに価値が発生するのは「先人たちの偉大な知見を吸収した新人類の新しい音楽への向き合い方、解釈」です。

 

新しいモノや考えには常に価値があります。

それが良いものであればあっという間に普及し現代社会になくてはならないものになります。iPhone然り。

仮にそれがあまり役に立たないものだとしても、何故新しいのに役に立たなかったのか検討・研究する材料にもなります。失敗は成功の基です。

10代~20代前半のミュージシャンの頭の中にある感覚こそ、まさにそれ。

皆さんの頭に中にあるのは、将来iPhoneと同じほどの価値を持つかもしれない情報=可能性です。

同世代にどう見られるのか。

自分の考えを発信する時に頭をよぎってしまうのは、人からどう見られるのか。

どうしても人の目が気になってしまうものだと思います。

一切気にしない人もいますが、気にする人は気にする。

こればっかりは性格だから仕方ない。まずは気にしてしまうことを認めるべきですね。

ちなみに言うと、僕は気にするタイプです。

 

で、まず同世代の人間にはどう見られるのか。

先にも書いたように、現代はハッキリ言ってSNSをが社会の中心の一部にあることは間違いない。

そして若い世代の人間の99%はなんらかのSNSを利用し、常に発信する人を目の当たりにしています。

それは音楽であったり絵であったり、映像作品、映画の感想、本の感想、恋愛観、ペットの動画、哲学、思想etc......

どちらかというと発信する側は少数派。それを楽しんでフォローする受信側が多数派です。

 

ここまで来ると分かるでしょう。

音楽観を何か一言でも発信することで、あなたは人から見られる「発信する側」に回ることができます。

フォロワーが700万人でも、1万人でも、500人でも、100人でも、20人でも。

そして同世代から「発信する側の人」と見られる、認知される

実はただそれだけです。

 

もちろんよく思わない人もいるでしょう。

ただ考えてほしいのは、むちゃくちゃ人気のあるyoutuberにもアンチってめちゃくちゃいますよね。

ただそんなyoutuberはその数十倍いる自分を支持してくれる人に向けて発信をしていきます。

アンチを気にして目を向けてもしょうがないのです。

そしてそうした人間がネット社会のリーダーとなっているのは紛れもない事実。

規模は違えど、発信をする側に回ることによって、リードする側に見られるのです。

 

SNSが幼い頃より生活の一部になっている若い世代にとって、SNSで発信することはまったく恥ずかしいことではなく、むしろ前向きに捉えられるでしょう。

これで同世代の目を気にする必要はない、むしろ同世代の目こそ求めていきましょう。

先輩の目が気になる。

さて、同世代の目が気にならなくなったことで、次に気になるのは先輩や目上の方々の目ですね。

 

若造が調子乗ってると思われるんじゃ……。

変な色眼鏡で見られるんじゃ……。

貰ってる仕事もなくなってしまうんじゃ……。

誰にも誘われなくなっちゃうんじゃ……。

 

確かにこういった可能性はゼロではありません。

ただ、仮にこれから発信したいと思ってる、もしくは既に発信を行っている自分の身の回りの人間がこうである場合。

それは身を置いている環境が自分に合っていない

ただそれだけです。

 

誤解されないよう言っておきますが、年上の人間が全員悪くて古い人間という意味だったり、先輩を侮辱・批判しているわけではないのでお間違いなきよう。

ただ、もし発信・創造している人間を同調圧力で潰そうとする、村八分にしようとするような環境があったとしたら……。

それは現代的ではないですし、この記事をここまで約2,200字ほど読んでいただいている人間が身を置く環境ではないです。

 

ただ音楽を演奏したり作ったり、それをライフワークや生業にしている人間は、やはり発信・創造する人間を称賛・応援する方がほとんどだと思います。

だって自分の中にある音という、裸よりも剥き出しの自分を人に見てもらっているわけですから。

“若造”の発信一つに目くじらを立てて怒鳴り込んでくるような人間はそもそもいない、と断じて発信していくのが一番ですね。

何を、どうように発信する?

さて、そうなると肝心なのは「何を、どのように」ですね。

これはもう得意技を使いますが、何でもいいんです笑

 

Twitterで140文字フルに使って自分のアンサンブルに関する考えを述べてもいいんです。

もしくは10文字だけでハーモニーに関する見解を述べてもいいでしょう。

Facebookで短文・長文で音楽シーンについて意見を述べてもいい。

ブログを作って楽器についての知識やアルバムのレビューをしてSNSでシェアしてもいい。

方法はなんでもいいのです。

 

若い世代の情報には価値があります。

たとえそれがどんな意見だとしても、何故そう考えるに至ったのか。何を見てそのように感じたのか。どの世代の誰と話してその価値観が作られたのか。

2000年生まれの人間もいまや18~19歳。そんな”子”達がどんな環境で音楽を聴いて、どう成長したのか。

そして、どんな音楽観を育んだのか。

上の世代からすると、その言葉や感覚一つ一つが、非常に貴重で、価値のある情報なのです。

最後に

この文章を読んで少しでも興味を持ってくれた方がいたら、是非とも自分の音楽観を発信してみてください。

もしかすると初手でバズるかもしれませんし、RTいいね共に0かもしれません。

でもそれでもいいんです。発信したことに意味がある。

そして、できれば継続してみてください。

僕もまだ文章を書いて長くはないですが、それでも継続することで新たな考えが生まれてきました。

自分の持つ価値観には価値があることを信じることが第一歩です。

 

最終更新日:2019/01/16